「ヒト」の子どもが「人間」に育つには、人間と自然が必要です。機械で子どもは育ちません。赤ちゃんのときには、目と目を合わせあやしてもらい、キャキャと声をあげて笑うことが大事です。成長に合わせ、「たかいたかい」などの軽いゆさぶり遊び、「ちょうだいな」などのやりとり遊びなど笑顔で向かいあって遊びましょう。
ひとつとして無駄な遊びはありません。子どもは遊びを通して様々な力をつけていきます。
それは他人とのコミュニケーション能力 だったり、創造する力だったり、手先や身体を動かす力だったりします。子どもの遊びとは誰かにやらされるものではなく、自発的に「やりたい」という感情から出てくるものです。
自発的に出てくるものであるからこそ、遊びを通して子どもは様々な力を身につけていきます。 その中からいくつか具体的にご紹介します。
1.他者とかかわる力
1人遊びが好きな子どもも大勢で遊ぶのが好きな子どももいますが、どちらかに偏ることなく遊んでほしいと思います。
自分以外の誰かと遊ぶことによって得られる力は、「他者とかかわる力」です。遊びを通して、自分の主張をしたり、我慢したりすることを覚えることが出来ます。
遊びの内容にかかわらず、他者とかかわれば必ず衝突が起きます。
そのときに、相手の表情、泣いた、笑った、行ったなどの反応をみならが、この「他者とかかわる力」を、遊びを通して育てることが出来るのです。
これは特定の遊びはなく、 他者とかかわるものであればどんなものでも構いません。
おままごとのようなごっこ遊びや、椅子取りゲームのような集団遊びなど様々です。
2.想像する力
子どものごっこ遊びは大人や絵本などをみてそれを模倣することから始まりますが、ごっこ遊びを展開していく中でわからない部分は想像で補うことになります。
実体験からではなく、想像することで何かをするということはその後、豊かな人生を送る上で欠かせないものとなるでしょう
想像する力によって、他者の気持ちをくみ取ったり、または知らない世界への好奇心を育て、後の人生につながっていくとこと思います。
テレビやDVDは止め、短時間でもお話しや絵本、自在に変化する素材(紙、折り紙、積み木、粘土)、お絵かきなどで遊びましょう。休みの日には、子どもの負担になるお出かけではなく、野山や海など自然の中で身体を動かし遊びましょう。近くの公園で遊べば、お友達もできます。踊りによって自分を表現する子どももいれば、絵を描くことによって表現する子どももいます。
3.自分を表現する力
自分を表現するというのは何も芸術的である必要はなく、普段の生活の中で、自分で判断する、自分の思いを他者に伝える、というようなことが出来るということです。
日常生活と同じようなシチュエーションでのおままごとなどを通して、自分の意見を伝えるというようなことを、子どもたちは遊びを通して行っています。
この自分を表現する力は大人になってからも必要な力であり、子どものうちに我慢して言えない、どう表現していいのかわからないというような状況であった子どもは大人になっても、中々他者に自分をわかってもらうことなどできないでしょう。
表現する力を高める遊びにはお絵かきや、ごっこ遊び、リズム遊びのようなものも含まれると思います。
表現するということは、ある程度の訓練が必要な分野で遊びを通してこの力を高めるのは非常に有効的です。
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